母親の愚痴を聞くことに疲れてしまったあなたへ


みなさん、こんにちは。『心を育てるカウンセリング』心理カウンセラーの月野瀬みさとです。


あなたは、母親のエンドレスに続く愚痴に気持ちが追い詰められていませんか?

わたしの元に来られるアダルトチルドレンや愛着障害の本当に多くの方が、「お母さんの愚痴が気が重い」「今現在もシンドイ」とおっしゃいます。中には電話が鳴るだけでビクンとしてしまい、「電話が鳴るのが怖いんです」というご相談、本当に多いんです。


どうして、あなたの顔を見る度に、あなたのお母さんが、夫や親戚や近所の人へのモヤモヤのすべてをあなたに聞いてほしがるのか、その理由と対策を説明しますね。↓ 動画あり

このブログと動画は、母親や知人の愚痴に振り回されている人に向けたものですが、自分も愚痴が止まらないとドキッっとされた人もおられませんか?


アダルトチルドレンや愛着障害の人には次の3つの不安を持つ人がいます。不安は愚痴を言う原因にもなるし、ガマンして愚痴を聞き続ける原因にもなってしまいます。

「見捨てられ不安」:自分は愛されない
「存在不安」:自分には居場所はない
「攻撃不安」:自然体だと批判される


大人になってあなたも愚痴っぽくなってしまったことと、身近な人の愚痴を聞き続けてきたことは無関係じゃありません。愚痴を聞き続けることから距離を置ければ、愚痴を言い続けたり聞き続けることから少しづつ抜け出していけますからね。

目次

母親や人の愚痴を聞き続けることに疲れてしまったあなたへ

愚痴を聞かされやすい人ってどんな人?

愚痴って、この人なら聞いてくれそうと思う人にしか話しにくくありませんか?

助言癖人や批判癖がある人には、愚痴って言ってもスッキリできませんもんね。


愚痴を言う人は愚痴を聞いてくれそうな人を見極めて、愚痴を言います。もしお母さんが、家族の中であなたを選んで愚痴を聞いて欲しがるのなら、「娘なら受け止めて」「息子にしか言えない」と特別な期待があるんですよね。


私も、HSPのエンパスという「共感力が抜群に高い」特徴があって、愚痴を聞いて欲しい人を引寄せて、エンドレスに続く愚痴への対処法がわかるまで、愚痴のゴミ箱みたいに扱われることに悩んでいた時期があります。

相手の方は電話を切る時に、「凄くすっきりした、またよろしく!」って言うけれど、私は時間やエネルギーを吸い取られ、へとへとになってました。

愚痴って、決して悪いものではないんです。多くの研究で、適度な愚痴はお互いの友情を深めたり、ストレスが発散されることもわかっています。

でも、連絡が来る度に、一方的にあなたを愚痴のゴミ箱のように扱って、会う度に不満を聞いてもらいたがる人は、親御さんも含めてちょっと注意が必要かもしれませんね。

あなたに愚痴を言い続ける人の心理

いわゆる毒親、テイカー、エナジーバンパイヤ―、ナルシストと呼ばれる人は、精神的に少し未熟で、共感力が乏しいという特徴があります。

あなたが愚痴を聞くうちに、聴き方が割るいと八つ当たりされるなど、「イライラ」や「モヤモヤ」をあなたに取り去ることを期待するのは、心理学では「後退」と言って、赤ちゃんがお腹が空いた、オムツが濡れてると不快になる度に大泣きしてお母さんを呼びつけて、不快を取り除いてもらいたがるような状態です。

適度な愚痴は健康にいいものですが、過度な愚痴を聞き続ければ、相手が「被害者ポジション」あなたが「世話焼きポジション」にハマっていきます。それは、あなた側にかなりの愛情と忍耐を必要とすることですし、長期化したり頻度が高ければシンドくなるのは当然です。

「大人の世話を焼くのはやめよう」と思っていい。重たい気持ちを引きづりながら「私さえガマンすれば」と思う必要はないですからね。

誰にだってネガティブな感情はある

アメリカ国立科学財団の2005年の研究によると、人は1日に4.5万回もネガティブなことを考えるそうです。誰でもそれだけ「モヤっ」とするんですね。そもそも人の脳は、1日2万〜6万回の思考を行っていて、そのうちのなんと約80%はネガティブなものだそうです。

人は、その一つ一つをいちいち周りの人に聞いてもらわなくても、自分で自分の気持ちを浮上させる感情のケアができるんですが、精神的に余裕がない場合はそれがうまくできません。自分のことでいつもいっぱいいっぱい、生きているだけで必死になります。

特に自分の中に「心の安全基地」と呼ばれる安心感がないと不安が強く、愚痴や不安を子どもやパートナーに取り除いてもらい安心したい気持ちが強くなります。

すると、子どもにとっては父親であることに配慮できず、夫婦の軋轢や子どもに聞かせるべきでない夫の悪口や悩みを夜な夜な子どもに聞かせたり、我家にはお金が無くてどれほど苦労して子どを食べさせているのかといった苦労話を子どもに聞いてもらいたがる現象が起きるんです。

大人でも抱えきれず不安になるような話を、まるで同世代の女友達に聞かせるように子どもに話せば、子どもの心に深く刻まれてしまいますよね。

ネガティブな感情は誰にでもありますが、あなたが相手から連絡がある度に重たい気持ちになるならば、「相手の不機嫌に付き合うことをやめる」と意識することが、あなたの心を守ります。

愚痴を聞くと気持ちが下がるのはなぜ?

ミラーミューロン

人にはミラーニューロンという特殊な神経細胞があるために、人の行動や感情を見聞きするだけで、自分自身が同じ行動や感情を体験するような感覚になることがあります。この細胞のお陰で、人は共感したり真似て学ぶことができるんですが、この細胞のせいで、身近な人に愚痴を聞かされ続けると、気持ちがどんどん愚痴に引っ張られていくことも起こります。

あなたがそんな苦痛を引き受けて一生懸命話を聴いても、その人が自分の中に欠落する「安心感の土台」の再構築を決意するまで、相手からモヤモヤが消えたり心が安定することは残念ながらありません。

もし、あなたのお母さんが幼児がえりを起こしていて、あなたに心のケアを求め続けるなら、あなたは「親子逆転」「世話焼きポジション」から抜け出さないと、自分のことを優先できず、いつも困った人のお世話をし続けてしまう「共依存」の状態になってしまいます。

アダルトチルドレンの親もまたアダルトチルドレン

アダルトチルドレンの親もまたアダルトチルドレン。子供時代に「理不尽」や「ガマン」を強いられてきたあなたのお母さんにとって、あなたが人生で自分の話に必死に耳を傾けてくれた『初めての人』だったのかもしれません。

アダルトチルドレンや愛着障害は色々なものが「世代間連鎖」します。このブログを呼んでくださっているあなたは、そんな連鎖をもう終わりにしたいと思っておられるはずです。

愚痴は適度にとどめて、人を「愚痴のゴミ箱にする」ことも、人に「愚痴のゴミ箱にされる」ことも意識してやめていけることは、アダルトチルドレンの生きづらさから自由になることでもありますからね。

まずは、自分が「世話焼きポジション」という共依存の状態にハマっていることに気付くこと。つまり自分の気持ちを大事にすることから回復が始まっていきますよ。

愚痴の聞き役をやめるべき相手かどうかを見極める2つの方法

1.共感傾聴をやめる

精神的に未熟な人の愚痴は、「あなたの方がおかしくない?」と思う愚痴も混じります。あなたに愚痴を言い続けるということは、そんな相手の愚痴をあなたは腰をおらずに聞いてあげているはず。

なので、「相手にも言い分があるのかも」と正直な意見を伝えてみましょう。その時、必死に自分は間違ってない、こんなに苦しいのにと強く訴えたり、あからさまな不満を表現してくるなら、相手は「あなたにも意志がある」ことがわからなくなっている可能性があります。

まるで独り言のように愚痴を言っているわけですから、自分を犠牲に差し出していることに気づいて、立ち止まってくださいね。

2.あなたも愚痴を言ってみる

普段親身に愚痴を聞いてきたのに、あなたの愚痴に寄り添ってくれるどころか、いきなり「あなたも悪いんじゃない?」「わたしなら言い返す」とジャッジしたりダメだしをする、あるいは「わかる~」と言いながら自分の愚痴にまた戻るのなら

相手は、あなたの悩みや相談には関心がない・・・。つまり、自分の愚痴は聞いてもらいたいけれど、あなたの愚痴は聞きたくない状態です。あなたは「愚痴の聞き役」の大役を任命されているわけです。

いつも損な役まわりを与えてくる人と、「対等な関係」は築けません。「被害者ポジション」におさまり、あなたを都合のいい手足にされる感覚は「束縛される感覚」です。これが息苦しさの原因です。

では、そんな時、どうすればいいのでしょうか?

愚痴のゴミ箱にされていると気づいた時にできる5つの具体的方法

今回は厳選した5つの方法を、ご紹介しておきます。

1.関係を客観視する

相手の愚痴を聞くことで相手を幼児がえりさせてしまうこと、それは自分だけでなく相手にとってもよくないことを理解しておく。愚痴を聞く側言う側のどちらも長期的に幸せになれないのはとても悲しいことですからね。

2.枠を決める

相手と会ったり電話する時には、時間を決めておく。愚痴を聞く時も、今日は私も疲れているから、15分だけ聞くねって伝えて時間がきたら話をきりあげます。最初にそのことを伝えておくのが、相手にとっても優しい対応になりますからね。

3.心理境界線を設定する

あなたが相手の期待に応えない時、拗ねたり、皮肉をいうなどの心理操作を行ってきても、「相手の機嫌をとる責任は自分にはない」「人の感情は自分にはとれない」と何度も自分に言ってわからせてあげる。相手の心理境界線が曖昧な時は、自分の側が心理境界線を意識するしかありませんもんね。

4.反応を返さない

愚痴に対して共感的な言葉を返すと快感が巡り、相手の脳に報酬回路ができてしまうんです。また、モヤモヤしたらあなたに愚痴を言えばいいと脳が学習してしまいます。なので、共感をせず、「ふ~ん」「へええ」といった平坦なリアクションを心がけます。

5.罪悪感を手放す

相手より自分の心のケアをするしたり、自分の気持ちを優先することに罪悪感を持たないことです。もし、あなたが相手からの長電話やお願い事を断ることに強い罪悪感を感じているのならば、あなたが優先するべきは、あなた自身の心のケアなのかもしれませんよ。自分自身に優しくあることが足りていないのかも、と気づいてあげてくださいね。

最後に

あなたはあなた自身の幸せに気持ちを集中させてかまいません。
心の回復に一番大事なのは、あなたの感情やあなた自身のことをまず大切にすること。
多くの方々がやってしまいがちなんですが、「自分さえガマンすれば」と思ってしまわないようにしてくださいね。

もちろん、イライラやモヤモヤを感情のまま大事な人にぶつけることは、誰も幸せにできず、あなた自身も上手く人と繋がなくなって、孤独感を強めてしまいます。

あなたの「苦しいな」「嫌だな」と思う気持ちをちゃんと感じて寄り添って、その上で相手も自分も責めない生き方、「ごめんなさい。自分の余裕を考えると、その期待に応えられないの」と伝えるための方法を学んでいきましょう。

自分の感情に寄り添う方法も相手に自分の気持ちを伝える方法もわからない時には、ガマンせずいつでもご相談くださいね。全力であなたが幸せになるお手伝いをさせていただきます。

あなたが生きづらさを手放して、自然体のあなたで生きられることを、心から願っています。

お客様の声

母の過干渉と人生への絶望感【Mさん・40代女性・会社員】

Mさん

誰にも言えない虚無感と人生の絶望感がありました

子どもの頃から母の過干渉が酷く人生を乗っ取られている感覚でした。それを母の愛の深さとも思い込んでいて。母が苦しいと思うことに強い罪悪感があり、40歳の誕生日を過ぎた頃から、意味もなく涙が流れるように。でも、母に干渉をやめてくれないなら家を出ると宣言。一筋縄ではいきませんでしたが、もう母に支配されていません。新しい自分の発見でした。

みさと

「お母様への感謝」と「お母様との境界線」はどちらも共存させていいとわかっていかれました。新しいステージ、心から応援しております。

母の苦労話と息苦しさ【Aさん・40代・主婦】

Aさん

母の苦労話が息苦しくてずっとずっと苦痛でした

母の愚痴を嫌がれば「苦労して育てた」と半狂乱で、うんうんと愚痴を聞くと機嫌がいい。けど、私は重い鬱になってしまいました。今は「自立=親を捨てる」の方程式も崩れて、罪悪感から解き放たれた気分です。そしたら、母と心地いい距離がとれるように。私は自分の人生を生きていいと自分に許可が出せています。

みさと

自分の幸せを考える気力もないほど疲れ切っておられました。自己肯定感の回復するにつれ、「罪悪感」を違った視点から見られるそうで、「母の強さを信じたい」というお言葉が印象的でした。

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