みなさん、こんにちは。「心を育てるカウンセリング」の月野瀬みさとです。
あなたの周りに気に入らないことがあると、理不尽に怒りや不機嫌さをぶつけてくる人はいませんか?
上司やパートナー、友人から不機嫌さをアピールされるけど、理由を説明してもらえないのなら、相手の気持ちを放置してあげる力も必要です。
すぐに不機嫌になる大人との付き合い方
大人の幼児がえり
気に入らないことがあると無視したり不機嫌になる人の気持ちをいつもあなたが察していると、相手は精神的退行を起こしてしまいます。つまり、幼児返りです。
赤ちゃんがぐずれば、親は「オムツかな?お腹が空いた?」と言葉で伝えられない赤ちゃんの機嫌をうかがい、欲求を満たします。
愛着に問題を抱える大人の中には、子供の時に親に満たしてもらえなかった欲求(未消化の欲求)を周りの人に求めてしまうことがあります。大人が言葉での「コミュニケーション」を放棄して、不機嫌さを相手に察してもらって自分の要求が満たされる時、その人の脳には快感が走ります。
相手が自分のことを察して満たしてくれる心地良さには依存性(脳内の快感物質と関係)があり、その人が大人としての対人スキルを身に着けることを阻害します。
また、幼児返りの快感を与えてくれることを「愛情深さ」だと勘違いしてしまい、相手がそうした行為をしてくれないと、「優しさが足りない」と相手を責めてしまうことになるんです。
大人の赤ちゃんの世話を焼いてしまうあなた側の原因は?
幼児化した人の不機嫌さを受ける側は、息苦しさと面倒くささを感じますよね。それでも、相手を満たしてしまうのは、断ることへの罪悪感や嫌われる恐怖が関係してします。
相手が感情のままあなたに気持ちをぶつけたり、不機嫌をアピールしてきたら、「相手の気持ちを放置してあげようね」となんども自分に伝えてください。あなたの人生が大きく変わりますよ。
あなたがそんな時に居心地の悪さや、「自分が悪い」と思い過ぎないことは、自分だけでなく相手の自立にとってもいいことなんです。あなたが相手を赤ちゃん扱いすればするほど、相手はコミュニケーションを学ぶ機会を失っていくんです。
そこに気づければ、「罪悪感は不要なんだな」と自分の根っこが気付き始めます。両者にとって利益がないと知っておくと、相手の感情の責任をとらない選択も随分と楽になりますよ。
すると、相手の不機嫌さを放置する力があなたの中に芽をだして、ぐんぐん育ってくれますよ。
「ちゃんと言葉で説明してくれないとわからない」
大人同士の関係に戻していく
不機嫌さで周りの人を心理操作しようとする人が近くにいたら、どう対応すればいいのでしょう?
結論から言うと、関係を「大人の対等な関係」に戻すことに尽きます。
「あなたの不機嫌に付き合うのはもうやめるね」
「ちゃんと言葉で説明してくれないとわからない」
とこちらも言葉で伝えなければ、あなたのニーズや感情は伝わりません。
相手がその言葉を受け入れるかどうかは、相手の自由です。ただ、相手の幼児返りの目的は、周りに自分のイライラやモヤモヤ、不安などの不快感をおさめてよという欲求なので、あなたが世話を焼くかどうかは、あなたに主導権があるわけです。
だから本当は、「あなたがやらないよ」と放置してあげても、あなたは何も困らないんです。
あなたが悪いと責めてきても
あなたが相手を幼児扱いしないと決めたことに気づいたら、相手は全力で抵抗するかもしれません。
「あなたが悪い」「私も悪いけど、あなたもそうされるだけの理由がある」とあなたを責めて、あなたの罪悪感や恐怖を刺激してくるかもしれません。それでも、相手の取るべき責任をあなたが背負う責任はないんですよね。
「ちゃんと説明してくれないとわからない」と言えば、幼児返りした相手は「そんなこともわからない?」「自分で考えろ!」という反応を返してきますが、それでもあなたは落ち着いて、冷静に、「してもらいたいことがあるなら、ちゃんと説明してね。できないことはできないって答えるし、できることなら対応するから」と何度でも伝えてください。
大人の対等な関係に戻る
これが大人の対等の関係に戻る方法です。そんなことをしたら、ますます相手を怒らせちゃう・・・。
その通りですね。でも、思い出してみてください。あなたを怒りでコントロールして自分の機嫌をとってもらいたがる人の機嫌を取ればとるほど、相手の不機嫌さはどんどんペースが短くなってエスカレートしていきませんでしたか?
そのことに気づけたら、大人の対等な関係に戻るために「あなたの不機嫌には付き合えない」とはっきりと境界線を相手に示すことが、あなたの心を守ります。
そもそも、ずっと感情のままに怒りをぶつけられてきたあなたは、もう限界なのではありませんか?
幼児返りをした人は、高圧的だったり感情的だったりしても、本当は怯えや不安が強く、孤独に弱いんです。
相手と綱引きをして理解してもらうのではなく、綱引き自体、つまりコントロールゲームから降りましょう。あなたの根っこの感情、「もうつきあえない」って伝えて構いません。相手があなたの要求を拒絶するなら、あなただって相手の要求を叶えないことを自分に許していいですよね。
例え相手が、親子でも、パートナーでも、人間は基本対等です。自分は誰とも対等だと根っこから感じることができるようになれば、自然体のあなたが顔を出します。
最後に
でも、お一人でそうすることがなかなかできない時や、大事な人と対等の関係性が築けずにお悩みなら、いつでもご相談ください。
相手との適切な距離の取り方に重点をおいて、大事な人との時間の重ね方を丁寧にお伝えします。
月野瀬みさとの『自分で自分の心を育てる』カウンセリングでは、あなたが自然体のあなたで生きられることを全力でお手伝いをさせて頂きます。