「自分を大切にする」がよくわからないアダルトチルドレンのあなたへ

みなさんこんにちは。『自分の心を育てるカウンセリング』心理カウンセラーの月野瀬みさとです。

あなたは、「自分は大事な存在だなあ」って実感することってありますか?

もし、あなたが「自分を大切にする」とか「自分を愛する」と聞いて、どういうことかイメージが湧きにくいのなら、それはあなたが自分の感情を抑え込んで、自分のことを後回しに相手にあわせてしまうことがあたりまえになっているからかもしれません

結論から言うと、自己肯定感が低くなると、自分のことを大切にすることが苦手になります。この記事を最後まで読んで頂ければ、選りすぐった今日からできる「自分を大切にする」ための、ちょっとしたコツがわかります。心を込めて書きますね。

目次

「自分を大切にすること」がどういうことかわからないあなたへ

アダルトチルドレンは「自分を大切にすること」がわからない

結論から言うと、自己肯定感が低くなると、自分のことを大切にすることが苦手になります

自分さえガマンすれば丸く収まる・・・
自分なんてどうせ・・・

人の下に潜りこんでしまうか、急に人に横柄な態度をとってしまうと極端で、相手次第で謙遜し過ぎたり横柄になり過ぎたりして「対等の関係」がうまく築けません。

「自分を大切にする」ためには、「自分の感情やニーズを優先していい」と思えるだけの「自己肯定感」が必要で、それがないと自分のニーズや感情を満たそうとする時、つまり「自分を大切にしよう」とすると罪悪感や居心地の悪さを感じてしまいます

「自己肯定感」と「自分を大切にすること」には大きな関係があるわけです。

「自己肯定感」について

子どもの『自己肯定感』について

自己肯定感って、「誰かから雑に扱われた」と感じたり、「自分なんて」と自分の存在価値を自分で低く見てしまうことで下がりやすくなります。

その背景にはやっぱり親子関係の影響があって、親から性格を否定される、学校の成績を叱られる、容姿をからかわれたり、頑張っても認めてらえない、親にかまってもらえないと、子どもは「自分は大事な存在じゃないんだ」と思い込んでしまうことがあります。

幼い子どもは自分の力で自己肯定感を育くむことができません。感情の振れ幅を大人の力を借りておさめてもらう必要があります。自分の行動を「見て見て!」って親に認めてもらいたがるのも、怖い時や不安な時に泣いて母親の腕の中で感情を落ち着かせるのも、そのためです。

親の感情と子どもの感情について

親の力を借りて自分の感情をおさめていくのは、自分と親の感情がはっきりと区別できていないから。

自分の感情と親の感情が別という感覚がまだ未発達なので親の喜ぶ姿や泣く姿を見ると、子どもは自分の行動や価値に関係していると結びつけてしまいます。

親から、「あなたはそうしたいのね。お母さんはこう思うけど、わかった、応援する」って大事な選択を尊重される経験を繰り返せば、自分と親の感情や欲求は別もので、「自分は自分の感情を大事にしていいんだ!」って認識できるようになっていくんです。

「自分を大事にする」ができない原因

「自分を大事にすること」ができない人には、小さい頃から親の感情や要求に従って当り前にされて、意志を尊重される経験が圧倒的に少なかったはずです。

必要な時に寄り添ってもらえることで育つ絆を、発達心理学では「愛着」と言いますが、「自分を大事にすること」ができない人は親との愛着に問題を抱えている場合が多いんです。

親からは得られなかった愛着を渇望しながら大人になると、親以外の人(多くの場合パートナーや自分の子ども)に、自分の全てを理解し受け止めて欲しいと望んでしまいます

そして受けとめられないと、「私には価値がない」「自分は愛されない」と淋しさや傷つきを抱えて、落胆することを繰り返してしまいます。

「自分を大事にする」ために必要な反抗期

ところで、あなたには反抗期がありましたか?

親にちゃんと反抗できれば、親は根負けして「もう子どもへの口出しはやめよう。失敗から本人が学べばいい」と子どもの成長を信じ、子離れし見守りやすくなります。

反抗期って、「親と自分の望みは違う」という親子の大切な儀式なんですよね。

実は反抗するのにも、親への信頼が必要!?

親があまりに感情的で、精神的に不安定だったり、心が弱いと、子どもは親の姿を見て、健全な成長の証のはずの「反抗したい気持ち」さえ、押し殺すしかありません。

つまり、「自分の感情や欲求を大事にする」ことを麻痺させるしかないんです。自分を大切にすることが苦手な人は、そうやって自分の感情を無理にでも抑え込んできた人たちが多い。

だからこそ、もう大人になったあなたが、子どもの時の分まで、あなたの感情に寄り添って、あなたの欲求に耳を傾けてあげて欲しいんです。

それが「自分を愛すること」に繋がっていきますからね。

「自分を大切にする」具体的な3つの方法

1.自分を幸せにすると心に決める!

アダルトチルドレンや愛着障害の人は、「自由に選択すること」が許されず、何をするにも親の許可が必要だったり、親の期待に応えないと親が不機嫌になる日常がありましたよね

親の機嫌を損ねる居心地の悪さから、自分が折れて親に合わせた方が楽だと感じてしまうと、自分を大切にする感覚はどんどんわからなくなっていきます。

なので、改めて今一度「自分を幸せにする」と心に決めましょう

行動しなかった後悔は行動した後悔の2倍強い!?

「行動しなかった後悔は行動した後悔の2倍強い」と多くの研究が報告されています。

これは選択に迷った時、自分の意志で選択すれば、たとえ残念な結果になったとしても納得できることと関係しています。

つまり自分で選んだ結果に対しては、人は自分で心を整理し責任をとりやすいわけです。

ところが、親に言われるままに人生の選択をしてきた場合、自分の希望をあきらめ続けています。挑戦することさえ許されなかった悔しさが、現在(いま)自分が苦しんでいる時に、「あの時挑戦することができていたら、人生はもっと違っていたはずなのに」と思い出されて、悔しさが強くなりやすいんです。

「あの人がこう 言ったからこうなった」と人を責めたくなるのは、今の現状の責任を自分が理不尽に負わされている感覚になるからです。なので、決めるんです。「これからは自分を幸せにする選択をする」と決めてください。

人生の岐路のような大きな選択だけでなくて、人間関係や仕事の様々な選択で、誰かの希望を叶えたい、お願い事を引き受けたいと思う時、人は誰かの力になれることで幸せな感覚になります。

でも、相手の期待と自分の欲求との間に違和感を感じる時や、気が重くて断りたいけど、断る居心地の悪さや罪悪感からもし断れないのなら、それは自分の気持ちをのみ込んで相手に合わせてしまう状態です。

自分を大切にするためには、「断る」ということも非常に大事な選択肢。もし断るのに少し勇気が必要な時には、「その期待を裏切ってもいいよ」って自分に許可を出すことを意識してみてくださいね。

2.自分を大事にできる人と付き合う

人間関係のポイントは「すべての人に好かれようとしない」「あなたを大事にしてくれない人からは離れる」「自分を大切にしてくれる人を大切にする」の3つ

アダルトチルドレンの方や愛着障害の生きづらさを抱えた方は、人に嫌われることが人一倍怖くなります。すると、人を利用して楽したいなあと思う人を惹きつけてしまいます。

実はこれ、生物の宿命だったりします。集団で生活する生き物の中には一定数「フリーライダー」と呼ばれる面倒ごとを他の個体に押し付けて自分は楽をする個体が現れることが知られています。

例えば、マントヒヒ、ライオンなど集団で狩りをする動物は、狩りにエネルギーを消費したり怪我のリスクを伴います。でも中には、狩りを眺めて参加せず、獲物の分け前をもらう時だけ、しれっとみんなの輪に紛れ込み、ちゃっかり餌を食べてしまう個体がいるんです。そのため、狩りで活躍した個体なのに獲物を食べられないってことが起きます。

こうした「おさぼり」行動は、働きありや働きバチなどの集団の中にも必ず一定数存在することがわかっています。人も集団の生き物ですからね。どうしても「人を都合よく利用したい」人が現れます。この人なら怒らないだろう、都合よく利用できそうだなと、無意識にフリーライダー化した人が狙うのは、「人に嫌われたくない人」だったりします。

なので、「あなたを大切にできない人」「あなたを雑に扱う人」のお気に入りにならない、「おやおや」と感じた時からでいいので、そういう人とは適度な距離をとることが、とっても大切です。

とはいえ、人には、「好意の返報性(へんぽうせい)」というものがあって、人に親切にされたら相手にも親切を返したいと感じる人も多いんです。人は人と協力したり助け合うことに喜びを感じる機能も備わっています。なので、必要以上に人を警戒しなくても大丈夫。

「すべての人に好かれようとしない」「あなたを大事にしてくれない人からは離れる」「自分を大切にしてくれる人を大切にする」ことで「自分を大事にすること」が可能になり幸福感も上がりますよ

3.自分の限界を知り、心と身体を休ませる

心と身体はしっかり繋がっています。自分を大切にするには、心と身体のどちらも大切にする必要があります。心理学と脳科学を勉強すると、「睡眠」「脳内物質をつくりだす食事」をしっかりとることが、いかに心を安定させ、脳や身体のパフォーマンスをあげるのかを知ることができてとても驚きます。

なので、心の調子がおかしいな、身体が変だぞと気づいたら、 何はさておき、「しっかり眠る」んです。辛いことがあった時も「まず眠る」だけで、ぐるぐる思考が起こりにくくなります

アダルトチルドレンや愛着障害の生きづらさを抱えると、人への健全な要求や自分の感情を満たすことがとっても不器用になって、全てに我慢することがデフォルトになりがちです。

親の期待や欲求を優先し続けた期間が長い人ほど、対人関係だけでなく、暑さ寒さを我慢したり、お腹が空いてもお菓子で食事をすましてしまったり、寝不足のまま睡眠を削る生活を手放せません。そして、ますますイライラやモヤモヤと戦い続けてしまうんです。だから・・・

まずは、自分の限界を知り、限界になるまで自分に無理をさせない練習をしてみましょう。早めに休む。生命維持に直結するものから優先順位をあげてください。

また自分の限界がわかっていると、「助けて欲しい」と人にお願いをすることもできるようになっていきますからね。

誰かの期待に応え続けることは、自分の感情を無視し続けることでもあります。人にも自分にも感情を尊重されないこと自体が傷つき体験に繋がってしまいますからね。そんな生き方はいらないですよね。

もし、自分の感情の満たし方がひとりではわからないと感じる時は、一度私とお話ししてみませんか?

あなたの皆さんの生きづらさが緩み、自然体のあなたで生きられること、心から応援しています。

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